三十路女のくだらない日々。


by kutuganaru
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夜の公園

やっと、昨日手に入って、昨日のうちに、全部(正確には、朝方までかかって)一気に読みました。

川上弘美さんの本は、いつもわたしを裏切らない。
いつでも、私の欲望を、十分に満たしてくれる。

リリ、幸夫夫婦、リリの友達であり、幸夫の恋人でもある、春名、リリの恋人、暁。
4人の視点によって描かれる、4人それぞれの恋愛。
みんな、寄り添う人間がいるのに、温かい手を差し伸べてくれる相手がいるのに、どことなく、頼りない。そして、よるべない。
みんな、自分の気持がわからない。
みんな、さみしい。
リリは、さみしいと思わない事が、さみしい。

そんな、4人に触れて、わたしまで、よるべなくなってしまった。
よるべなくなってしまったわたしは、聞かなくて良い事を聞いてしまう。
聞かないと、決心したことをつい、聞いてしまう。
でも、つい、というのは、本当は嘘だ。
頭の中で、何度も何度も、確認する。
でも、結局は聞いてしまうのだ。
聞きたくて、しょうがないのだ。
聞いたって、聞かなくたって、どうなるわけでもないのに。
そして、聞いても聞かなくても、わたしはどうしようもなく、よるべなく、頼りなくなってしまう。
さみしかったり、せつなかったり、そういう、忘れていた事を、つい、思い出してしまう。
思い出して、つい、噛みしめてしまう。
でも、かすかに、心地よい気持ちになる。

きっと、自分の気持ちがちゃんとわかってる人なんて、ほんの少ししかいない。
自分がいまどこにいるのか、自分がいましあわせなのか、そんなの、なかなかわからない。
わかってしまったら、きっと、色々な事が、単純になってしまう。
複雑なのが良いわけじゃないけれど、きっと、単純なのも、そんなに良い事じゃない。

だから、ひとは、夜の公園に行きたくなるんじゃないだろうか。
夜の公園で、ほんの一人きりに、なりたくなるんじゃないか。
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by kutuganaru | 2006-04-29 15:06